「旅のラゴス」主人公に自分を乗り移らせたらこんなにも面白い小説はない。

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もう何回読んだでしょうか。

高校の時、友達に勧められ読んでみたら、一気に引き込まれてしまったのを覚えています。

作者は筒井康隆。SF小説界を代表する大作家です。

その日のうちに読み終えました。僕は、なんでこんなに面白いんだろうと考えてみました。

この話は主人公のラゴスが旅をしているところから始まります。

初めは、なんでラゴスが旅をしているのか分からない。だけど話が進むにつれ、徐々に謎が解けてきます。

例えば、第1話ではラゴスが途中まで、共に旅をしている部族と一緒にテレポーションを行います。この世界はみんなが何らかの超能力を使える世界なのだということが分かります。2話、3話と進むにつれ、顔のモノマネ、壁抜け、予知夢、とたくさん出てきます。

ラゴスの旅の目的も少しずつ分かってきます。南の果てに行こうとしていること、命がけの旅であること、ここは地球とは異なる惑星であること、この世界の人類の先祖は宇宙からやってきたこと…。

次々に謎が解けてゆく速度が絶妙に心地いいです。ラゴスがクールに危険をくぐり抜けていく話も面白いです。まるで英雄の神話を読んでいるようです。

SF的な超能力や異世界などの定番要素はありつつも、SFにとどまらず人間ドラマに必要な様々な要素、旅、交流、友情、劣情、恋愛、隷従、奮起、結婚、研究などあらゆることが一つの長編小説に込められていることが驚異的だと思いました。

僕はラゴスに自分を乗り移らせて読んでいました。読み終わった後は人1人分の一生を経験したような満足感がありました。現実の世界が少し違って見えました。

読んでこんなにも爽やかになれる小説はないと思います。是非、みんなもラゴスに自分を乗り移らせて読んでほしいです。

いつもの日常が違って見えるようになりますよ。